ビンテージ風の仕上がり

アッシュ特有の木目

ブリッジにシリアルNo.が書かれている。

ミニハンバッカーが慎ましいようで頼りになる。

ネックの形状も指板も今風

ペグはビンテージ風

ノブもスイッチも見た目ビンテージ、回路は今風

新品同様の使用感の全く無い中古を定価の半額以下で買いました。 今回ははじめてファッション的な感覚で購入しました。
どういう事かと言うと、爺さんになってに小脇に抱えた時に絵になるギター、というのを探していたのです。 爺さんになった時に渋いギターにするには今から使い込まないといけない。

いろいろ考えたのですが、最終的にはテレキャスっていうことに、そして、やっぱり元祖テレキャスと言えばアッシュボディのバタースコッチブロンドカラーで黒のピックガード。

ただし、扱いずらいテレキャスを私ごときに使いこなせるか？ そんな一抹の不安を抱きつつも、いろいろと物色しておりました。そうすると目に飛び込んできたのがこのFender Vintage Hot Rod '52 Telecasterです。見た目や醸し出す雰囲気は元祖テレキャス、なんといっても1952年風の仕様に仕上げられています。
ところが実用面のSpecは今様なのです。

Hot Rodってどういう意味かというと、 もともとの意味は、今話題のアメ車の「改造車」のことです。暴走族という意味もあるらしい。

さて、このギターのビンテージ風の面は、まず、

ビンテージタイプのロゴ

• ストリングガイドが丸ポッチであること。
• ロゴがそのストリングガイドの左側にあること。
• もちろんペグもビンテージ風
• ボディ材は重量の軽いビンテージアッシュ(後のは重い)
• 塗装は薄いニトロセルロースラッカー
• ノブの頭が丸いドーム型(その後はフラット)
• セレクタースイッチも丸型(後のは楕円シルクハット)
• 弦が載っているサドルがブラス製(スチール製のものもある)
• フロントのピックアップは近年製ながらCustom Vintage Tele Bridge Pickup
• シリアル番号がブリッジ上にある。
  (年代によってヘッドにあったり、ボディ裏のボルト止めのプレートにあったり)

それ以外にもケースがビンテージ風のツイードケース。
ここまでがビンテージ風。

さて、Hot Rod(改造車)たる所以の方が大切です。実用面を考えての改造ですから、

• Seymour Duncan製のPickup。 これは、小さいながらもハムパッキングピックアップです。こちらのピックアップをハムバッカーに改造する例はよくあります。音色を太く、出力を大きくするのが目的です。このミニサイズならルックスが大きく変わるのを防ぎます。
• ネックはＵシェイプです。ぼどよい厚みがあるのもうれしいです。フェンダー系が嫌いな人は本来のカマボコネックが嫌いな人が多いですよね。
• さらに、うれしいことに指板のアール(断面の円弧、曲面、Radius＝半径)が9.5"  (241 mm)と比較的平らなのもGOODです。この二つが改善されていると扱いづらさがかなり軽減されます。
• 電気回路ですが、ビンテージ物はよくわからない回路で変遷していくのですが、これはわかりやすい3-Positionの切り替えです。
  • Position 1. Bridge Pickup
  • Position 2. Bridge and Neck Pickups
  • Position 3. Neck Pickup

ということで、ルックスは'52年物、機能は改善されて使いやすくなっています。

どう見ても新品のこの個体、半値以下はいい買い物をしました。前のオーナーさんに感謝です。

申し訳ありませんが私はこのギターを使用感たっぷりのギターにしていきます。そうすれば私が爺さんになった時に渋いギターになっていることでしょう。

2009年7月29日追記:
Variaxのテレキャスターモデルとの音比較をしてみました。
(いつものことですが下手なのはゴメンネ。)

1. Fender Vintage Hot Rod '52 Telecaster Bridge
2. Fender Vintage Hot Rod '52 Telecaster Bridge+Neck
3. Fender Vintage Hot Rod '52 Telecaster Neck
4. LINE6 Variax 1960 Fender Telecaster Custom Bridge
5. LINE6 Variax 1960 Fender Telecaster Custom Neck
6. LINE6 Variax 1968 Fender Telecaster Thinline Bridge+Neck
7. LINE6 Variax 1968 Fender Telecaster Thinline Neck
8. LINE6 Variax 1968 Fender Telecaster Bridge+Neck(Serial)
9. LINE6 Variax Telegib Modoki Bridge
10. LINE6 Variax Telegib Modoki Bridge+Neck
11. LINE6 Variax Telegib Modoki Neck

Hod RodやLINE6の音が本物のと似ているという前提で話すと、'52年ものと'60年ものとでは、後者の方が線が細くて最近のテレキャスターサウンドに近い。やっぱり噂どおり、初期のテレキャスターは音が太かったと言うことなのか？本物ではないから何とも言えませんなぁ。

それと最後の三つはVariax WorkBenchをつかって、テレキャスターにハムバッカーを載せてTeleGibもどきを作ってみた。

Variax WorkBenchでテレキャスにハムを載せる。

やっぱり出力があがってぶっとくなった。

それで、ちょっとブルースもどきを演奏してみた。ブルースは得意ではありません。フレーズの引き出しが少ないのがバレバレです。

ブルーススケールとナチュラルマイナーの混在フレーズで弾いてみた。

1コーラス目がHod Rod、途中でセレクターをBridgeからNeckに切り替えてます。
2コーラス目が’60 Telecaster Custom Bridge。
3コーラス目がTeleGibもどき、結構いい音してます。

ロイ・ブキャナン先生ごめんなさい。

Fender Vintage Hot Rod '52 Telecaster Guitar Spec

BODY TYPE	Telecaster
BODY:	Premium Ash Body
NECK MATERIAL:	1-Piece Maple
NECK TYPE:	U-Shape
NUT MATERIAL:	Bone
FINGERBOARD MATERIAL:	Maple
FINGERBOARD:	9.5" radius (241 mm)
SCALE LENGTH:	25.5・(648 mm)
# OF FRETS TOTAL:	21
FRETS TYPE:	Medium Jumbo Frets
FINGERBOARD WIDTH AT NUT:	1.650・(42 mm)
TUNING MACHINES:	Fender/Gotoh Vintage Style Tuning Machines
PICK UP:	1 Custom Vintage Tele (Bridge), 1 Seymour Duncan Vintage Mini HB (Neck)
Bridge	Original Vintage Tele Bridge with Three Compensated Brass Saddles
ELECTRONICS:	Master Volume, Master Tone 3-Position Blade: Position 1. Bridge Pickup Position 2. Bridge and Neck Pickups Position 3. Neck Pickup

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